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2008年6月

タガヤサン

Tagayasan Tagayasan2

名称・・・鉄刀木(Bombay black wood)

その他呼び名・・・テットウボク(*1)、ボンベイブラックウッド、キレット(タイでの呼び名)、ジャハール(マラヤでの呼び名)、紫鉄刀木(ムラサキタガヤサン)(ムラサキタガヤ)(*2)

科目・・・マメ科ジャケツイバラ亜科センナ(Senna)属(ナンバンサイカチ(Cassia)属(*3))・常緑広葉樹・環孔性散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Senna siamea
シノニム(異名):Cassia siamea Lam.(*4)

産地・・・タイ、インド、ミャンマーなど。今ではアジアに広く植栽されている。

色調・・・心材は濃褐色から黒褐色、帯紫黒褐色で、黄褐色の条斑(淡色の細い縞が多数規則的にある)がある。辺材は白っぽい淡色、灰白色。

性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:やや粗~粗、硬さ:硬~超硬、腐食耐久性(耐朽性):強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.69~0.88
  • 平均収縮率%(柾目方向):--
  • 平均収縮率%(板目方向):--
  • 曲げ強度MPa:120
  • 圧縮強度MPa:58
  • せん断強度MPa:9.5~10.1
  • 曲げヤング係数GPa:10.1

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):困難~超困難、鉋掛(カンナガケ):困難~超困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:困難~超困難、塗装性:中

用途・・・家具
床柱、指物、仏壇、象嵌、化粧用単板、ステッキ用材、器具、木槌、楽器、箸

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・シタン、コクタンと共に代表的な唐木の一つ。腐蝕に非常に強い為、長く続くという願いを適えるシンボルとして床柱にすると言われている。木材の重くて硬いさまが、まるで「鉄の刀のようだ」ということから「鉄刀木」の漢字が当てられる。Cassia属は世界の熱帯地域に広く分布し、美しい花を咲かせる種類もあり、庭園用や街路樹としても植えられている。

  • 【その他色調等】:表面仕上げは良好で、磨くと美しい光沢を放つ。斑の模様不明瞭。材肌が現れた直後には黒色をしているが、空気に触れると紫色に変わる。材の柾目面にのみタガヤサンらしい個性の強い斑様を見ることができる。
  • 【その他性質等】:辺材は柔らかい。粘りがあるが、乾燥に狂いやすい。材質は緻密。皮膚を侵す暗粉状物質が含まれている為、要注意。クリソファン・ハイドロアンスランという成分を含んでいる為、長時間製材、木工作業をすると木屑が目を刺激し、結膜炎などを起こす恐れがある。最も良質とされるのはミャンマー近辺産のものであるが、現在は資源保護の為輸出禁止となっている。
  • 【その他加工等】:鉋は立刃のものを使用する。仕上げの段階では砥石で磨き肌を整える。仕上げは蝋またはイボタを用いて艶仕上げにする。稀にラックを使うこともあるが、漆を用いると色が黒くなる為、漆仕上げはしない。
  • 【立木での性質等】:樹高15m、樹径0.5m。乾燥地帯での造林の際、厳しい条件にも耐える為造林樹種として使われていが、利用は木材としてより、小さいうちに伐採され燃料として使用されることが多い。

*1:「鉄刀木」と書いてタガヤサンと読みます。そのまま、テットウボクと読む場合もあるようです。
*2:タガヤサンの内、特に材色が紫色を帯びているものをムラサキタガヤサンと言う事があるようですが、ムラサキタガヤサンと言うと、アフリカ産でマメ科のウェンジを指す事もあります。
*3:Cassia属の和名をカワラケツメイ属とする資料もあります。
*4:学名が2つあるようです。(学名が複数ある時、それらを「シノニムである」と言います。)

シタン

Sitan Sitan2

名称・・・紫檀(Rose wood、Black wood)

その他呼び名・・・ローズウッド(*1)

  • 本紫檀(ホンシタン)(シャムローズウッド、パユン(タイでの呼び名)、カムフン(クランフン)(ラオスでの呼び名)、トラック(トラク)(ベトナムでの呼び名))(*2)
  • イーストインディアンローズウッド(インディアンローズウッド(インディアンローズ)、インドローズウッド(インドローズ)、ソノケリン(ソノクリン)(インドネシアでの呼び名)、パリサンダー(パリサンドル))(*3)
  • ブラジリアンローズウッド(ブラジリアンローズ、ハカランダ(ジャカランダ)、白ジャカランダ(ホワイトローズウッド))(*4)
  • 手違紫檀(テチガイシタン)(チンチャン(チンチヤン)(タイでの呼び名))(*5)
  • ココボロ(サザンアメリカンローズウッド)(*6)
  • ホンジュラスローズウッド(ホンジュラスローズ、ニューハカランダ)(*7)
  • アフリカンブラックウッド(アフリカコクタン、アフリカンエボニー、セネガルエボニー、グラナディラ(グラナディール、グラナディーロ))(*8)
  • マダガスカルローズウッド(*9)
  • アマゾンローズウッド(*10)
  • ボンベイローズウッド(シッソーシタン)(*11)

科目・・・マメ科ソラマメ亜科ツルサイカチ(ヒルギカズラ)(Dalbergia)属・常緑広葉樹(一部落葉樹もあり)・環孔材的な散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Dalbergia spp.
Dalbergia cochinchinensis (ホンシタン)、
Dalbergia latifolia (落葉、イーストインディアンローズウッド)、
Dalbergia nigra (落葉、ブラジリアンローズウッド)、
Dalbergia oliveri (テチガイシタン)、
Dalbergia retusa (ココボロ)、
Dalbergia stevesonii (ホンジュラスローズウッド)、
Dalbergia melanoxylon (アフリカンブラックウッド)、
Dalbergia baroni (マダガスカルローズウッド)、
Dalbergia squceana (アマゾンローズウッド)
Dalbergia sissoo (落葉、ボンベイローズウッド)などを含む

産地・・・世界の熱帯から亜熱帯に分布。

  • ホンシタン(D. cochinchinensis ):タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムなどの東南アジア沿岸地域
  • イーストインディアンローズウッド(D. latifolia ):東インド、マダガスカル
  • ブラジリアンローズウッド(D. nigra ):ブラジルのバイア州周辺
  • テチガイシタン(D. oliveri  ):タイ、ミャンマー
  • ココボロ(D. retusa ):メキシコ、パナマ、コスタリカ、コロンビアなどの中南米
  • ホンジュラスローズウッド(D. stevesonii ):中米ホンジュラス
  • アフリカンブラックウッド(D. melanoxylon ):タンザニア、モザンビークなどの東アフリカ
  • マダガスカルローズウッド(D. baroni ):マダガスカル
  • アマゾンローズウッド(D. squceana ):アマゾン川流域の比較的雨季、乾季の少なめな地
  • ボンベイローズウッド(D. sissoo ):インド

色調・・・心材は赤紫褐色から紫色を帯びた暗褐色を呈し、黒紫色の縞模様を持つ。辺材は白っぽい淡色、灰白色。

性質・・・木理:交錯~やや交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:粗~やや粗、硬さ:硬~超硬、腐食耐久性(耐朽性):強~極強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.75(D.nigra)~0.84(D.latifolia)~1.04(D.cochinchinensis)
  • 平均収縮率%(柾目方向):2.71
  • 平均収縮率%(板目方向):5.8
  • 曲げ強度MPa:116(D.latifolia)~208(D.cochinchinensis)
  • 圧縮強度MPa:63(D.latifolia)~(D.cochinchinensis)
  • せん断強度MPa:14.3(D.latifolia)
  • 曲げヤング係数GPa:12.3(D.latifolia)

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):困難~やや困難、鉋掛(カンナガケ):困難~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~注意、乾燥:困難、塗装性:高

用途・・・造作材、家具
床柱、仏壇、高級家具、キャビネット、内装用、指物、唐木細工、象嵌、突板、ナイフの柄、器具、楽器、ギター

価格・・・☆☆☆☆☆~?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・マメ科ツルサイカチ(Dalbergia)属の広葉樹のうち、赤味を帯びた木肌を持つものを主とした樹木の総称。学名の欄で挙げた樹種の他、この属のさらに数種がシタン(ローズウッド)として知られている。唐木のひとつ。唐木といえばシタン、コクタン、タガヤサンを指す。斑の模様不明瞭。木質は緻密だが肌目は粗く、表面仕上げは良好で磨くと美しい光沢がでる。自動鉋による加工では逆目が生じる為、仕上げは竪鉋(たてかんな)かバフ研磨で行う。樹高15m~24m。新鮮な木材には、バラのような香りをもつものもあり、ローズウッドの名の由来となった。床柱の高級品の代表格はシタンの床柱。シタンは有名ブランドな為、少し色が似ている他の樹種に「~ローズウッド」のような名前を付けた紛い物が良く作られる。加工の際粉塵でかぶれることがあるので注意が必要。塗装は道管が不規則な為、中途半端な膜厚を付けると返って見苦しくなる。完全なオープンポアー仕上げか鏡面仕上げが行われる。

*:カリンもシタンに分類された時期もあるようです。中国では2008年現在もカリンはシタンの分類みたいですが。
*1:ローズウッドと言うと、南米産のクスノキ科の樹木もあるようですが、材木として使われるものではなく、精油を得て香料やアロマテラピーに利用されるものです。
また、一般にローズウッドと言うとイーストインディアンローズウッドを指す事が多く、厳密な意味での本来のローズウッドと言うと、ブラジリアンローズウッドを指すようです。
広義のローズウッドは8科20属にも及ぶようです。インド産の紅木(コウキ)(レッドサンダルウッド:Pterocarpus santalinus)も広い意味のシタンに含まれることがあるようです。
Honshitan3_3 *2:ホンシタン・・・暗紫褐色。交差木目が多く、イーストインディアンローズウッドより加工しにくい。
日本でいうシタンは厳密にはこのホンシタン(Dalbergia cochinchinensis )と呼ばれるタイ産のものを指すようです。しかしタイが原木伐採禁止になり、産地がラオスへ、そして今ではカンボジア、ベトナム辺りへと移っているようです。

East_indian_rosewood2_5 *3:イーストインディアンローズウッド・・・全体に紫色が強く、黒色の縞を持つ。
イーストインディアンローズウッドをホンシタンと呼ぶ場合もあります。
ソノケリンとは、イーストインディアンローズウッドをインドネシアで植林した造林木である為、成長が早いことにより木目が粗いと言われるようです。
イーストインディアンローズウッドや、ブラジリアンローズウッドのことをボンベイブラックウッドと呼ぶと言う資料も一部ありましたが、ボンベイブラックウッドと言えば同じマメ科のタガヤサン(Cassia siamea )を指す事が多いでしょう。
イーストインディアンローズウッドをボンベイローズウッドと呼ぶと言う資料もありました。

Jacaranda3_2 *4:ブラジリアンローズウッド・・・くっきりとした黒い筋が見られる。
ブラジリアンローズウッドはワシントン条約の絶滅危惧種に指定され、国外への移出が禁止されています。
ハカランダ(ジャカランダ)というと、南米産のノウゼンカズラ科のキリモドキ(Jacaranda mimosifolia )とも呼ばれる観葉植物もあります。樹高15mにもなる常緑樹のようです。もちろんここのマメ科のハカランダ(=ブラジリアンローズウッド)とは全くの別物です。ちなみにハカランダ(Jacaranda)はスペイン語読みで、ジャカランダは英語読みまたは現地ブラジルでの読みのようです。
ブラジリアンローズウッドをサントスローズウッドと呼ぶと言う資料もありましたが、サントスローズウッドは、同じマメ科のモラド(Machaerium scleroxylon )と言われる別属の別種類を指すようです。またブラジリアンローズウッドをバヒアローズウッドや、リオローズウッド、カヴィナ、ジャカランダパルドなどと呼ぶと言う資料もありましたが、その資料だけしか確認できず、詳細は不明です。ちなみにリオローズウッドとはカキノキ科のアフリカンエボニーを指すという資料もあります。
稀にブラジリアンローズウッドに対してもパリサンダーと言うことがあるようですが、一般的にはイーストインディアンローズウッドのことを指すでしょう。ちなみにリオグランデパリサンダーと言う樹木もありますが、これは上にも挙げましたモラドのことで、パリサンダーとは別物です。
白ジャカランダとは、白太(辺材)の部分が多いブラジリアンローズウッドの若木のことです。

Techigaishitan_2 *5:テチガイシタン・・・材色は変化に富み、ホンシタンより色は淡い。
シタンは古くから利用されているものの、その実態はあまりはっきりされていないようです。テチガイシタンについても、その正体について諸説あるとのことで、上でテチガイシタンに指定した樹種は、「そう言われている」程度でしょうか。
テチガイシタンのことを、ミャンマーではマタラン、ラオスではカンピと呼ぶという資料もありました。wikiの記事、もしくはその流用のものしか確認できず、詳細は不明です。

Cocobolo3 *6:ココボロ・・・色調は赤、黄、オレンジ、黒などを含み、明るめ。

Honduran_rosewood *7:ホンジュラスローズウッド・・・桃褐色から紫色で、ブラジリアンローズウッドより明るいブラウンの色目。ホンジュラスローズウッドは古くからマリンバに使われているようです。

African_blackwood2 *8:アフリカンブラックウッド・・・色味はコクタンに似ている。クラリネット用材として知られているのはこのアフリカンブラックウッドです。

Madagascar_rosewood *9:マダガスカルローズウッド・・・ココボロとアマゾンローズウッドの中間の性質。マダガスカルローズウッドは、ブラジリアンローズウッドをマダガスカル島に移植して育てた木とも言われているようです。起源はそうなのでしょうが、この二つは学名も異なるように、生育地域や気候の違いから現在では別種と考えて良いと思います。
ボアデローズ(Bois de rose)と呼ばれ海外で流通しているDalbergia maritima や日本国内でパリサンダーの名前で流通しているDalbergia greveana の2種もマダガスカルローズウッドと呼ばれるらしいですが、詳細は不明です。

Amazon_rosewood *10:アマゾンローズウッド・・・若干色に赤味がある。

Bombay_rosewood *11:ボンベイローズウッド・・・黄褐色から暗褐色。少し赤味がある以外はイーストインディアンローズウッドに似ている。インド産のせいかボンベイローズウッドもインディアンローズウッドと呼ばれるようです。

アフリカンマホガニー

Ahurikanmahoganii Ahurikanmahoganii2

名称・・・アフリカンマホガニー(African mahogany)

その他呼び名・・・カヤ(*1)、アフリカ桃花心木(アフリカマホガニー)、アカジョアフリカ、マホガニーアフリカン、ドライマホガニー(*2)

科目・・・センダン科アフリカマホガニー(Khaya)属・常緑広葉樹・散孔材(環孔材)・離弁花類(被子植物)

学名・・・Khaya spp.
Khaya ivorensis
Khaya anthotheca
Khaya grandifoliola
Khaya senegalensis を含む。

産地・・・西アフリカから中央アフリカにかけて広く分布。

色調・・・心材は淡桃褐色から濃赤褐色、紅褐色で時にやや紫色を帯びることがある。辺材は淡黄褐色、灰白色。

性質・・・木理:交錯(~通直)、辺心材の境目:明瞭、肌目:粗~やや粗、硬さ:やや硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:中~強

  • 気乾比重:0.49~0.80~1.49
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.15
  • 平均収縮率%(板目方向):0.21
  • 曲げ強度MPa:78~83
  • 圧縮強度MPa:46
  • せん断強度MPa:12~14
  • 曲げヤング係数GPa:8.9~9.2

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:強、糊付接着性:良好、乾燥:容易~注意、塗装性:注意

用途・・・造作材、建具、家具、合板
内装材、壁パネル、窓枠、楽器、突板、造船、ボート建造、キャビネット、箱

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

  • 平割:52㎜

その他・・・材により色調や材質に幅がある。しばしば美しい杢目が現れる。木理が交錯することが多い為、柾目面にはリボン杢がはっきりと出ている。表面の仕上がりは良好。上手く仕上げると材面に光沢が出る。しかし注意しないと切削面が毛羽立ってくることがある。斑の模様不明瞭。キクイムシ等の虫害に侵されやすい。狂いやすい。が乾燥は比較的容易で狂わない(*3)。粘りがある。樹高45m、樹径1.8mにもなる。本マホガニー(ホンジュラスマホガニー)と同種の巨木で、High forestと呼ばれる西アフリカの熱帯降雨林から採れる。本マホガニーよりも木理の交錯が著しく、肌目はより粗い。材質は良く、ホンジュラス物にも劣らない。現地の消費は少なく、殆どが輸出される。天然の本マホガニーが殆どなくなってしまった今日では、天然で最も本マホガニーに近いのはこのアフリカンマホガニーであると思われる。

*1:カヤというと日本産でイチイ科の針葉樹であるカヤ(榧)もあります。日本で「カヤ」と言えば、ほぼイチイ科の方を指す事が多いでしょう。
*2:ドライマホガニーという呼び名は、アフリカマホガニー属の中でも特にKhaya senegalensis に対して呼んでいる名前です。学名にもあるようにセネガル周辺で採れるもののようです。
*3:『乾燥時に反りやすいため注意が必要』という資料もありました。基本的に狂いやすいけど、乾燥後は安定しているということでしょうか?。ご存知の方いましたら、教えて下さい。

アサダ

Asada Asada2

名称・・・浅田(Hop horn beam、Japanese ironwood)

その他呼び名・・・ミノカブリ、ハネカワ

科目・・・カバノキ科アサダ(Ostrya)属(*1)・落葉広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Ostrya japonica Sargent

産地・・・北海道、本州、四国、九州に自生。特に北海道の日高、胆振(いぶり)、十勝方面に多く、太物の良材が産出される。朝鮮南部、済州島、中国にも分布。

色調・・・心材は紅褐色、濃赤褐色。辺材は褐色を帯びた白色、淡い桃灰色。

性質・・・木理:ほぼ通直~やや交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密、硬さ:硬、腐食耐久性(耐朽性):中(~強)、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.60~0.73
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.23
  • 平均収縮率%(板目方向):0.33
  • 曲げ強度MPa:108
  • 圧縮強度MPa:49
  • せん断強度MPa:13.7
  • 曲げヤング係数GPa:17.6

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):やや困難、鉋掛(カンナガケ):やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:中、乾燥:やや困難~困難、塗装性:高

用途・・・造作材、建具、家具
床材、敷居、器具材、船舶材、薪炭材、靴の木型、運動具材、器具の柄、橇(そり)、化粧用単板

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

  • 平割:60㎜

その他・・・年輪はやや不明瞭。磨くと光沢が出る。表面の仕上りは良好。心材は年月を重ねるごとに美しく、光沢が増す。斑の模様不鮮明。強靭で割れにくい。ねじれが往々にして現れる。樹高15~20m、樹径0.6~0.8m。あまり大径木にならない。釘抜けが起きにくい特別な材質をしている為、皮を細かい釘で打付ける作業を繰り返す靴製造の木型に使われる。人工乾燥は管理が難しいカンバ類の中でも特に困難である。マカンバを少し黒くしたような色合いの材色な為、家具材として桜材の名で通る。また材質が素直な為、ダケカンバよりも家具材として好まれて使用される。強度はマカンバ以上で、フローリングには最も優秀な材とされている。本州ではアサダの製品は馴染みが薄いが、北海道では家具の製造に使われて馴染みが深いと思われる。アサダ属には一種しか含まれていない。

*1:属名の日本語読みをハシバミ属とする資料もありましたが、ハシバミ属は「Corylus」のようですから、「Ostrya」はアサダ属で良いのでしょうね。

コクタン

Kokutan Kokutan2

名称・・・黒檀(Ebony)

その他呼び名・・・エボニー、カマゴン、烏文木(ウブンボク)、烏木(ウボク)、黒木(クロキ)、本黒檀(ホンコクタン)(真黒(マグロ)、ブラックエボニー)、縞黒檀(シマコクタン)(マッカサル、ゼブラウッド(*1)、マッカーサーエボニー)、青黒檀(アオコクタン)、斑入黒檀(フイリコクタン)(*2)

科目・・・カキノキ科カキノキ(Diospyros)属・常緑広葉樹・散孔材・合弁花類(被子植物)

学名・・・Diospyros spp.
Diospyros philippensis Gurke、
Diospyros ebenum
Diospyros discolor
Diospyros montana
Diospyros rumphii
Diospyros mollis
Diospyros marmorata
Diospyros celebica などを含む

産地・・・インドネシア(スラウェシ島)を中心にタイ、ミャンマー、スリランカ、ヒマラヤ、ニューギニアなどの東南アジア全域に生育。またアフリカの一部にも分布。

色調・・・心材は黒色。もしくは、黒色と淡赤色や褐色、桃色、黄褐色の帯が交互に配列して縞目を有する。辺材は淡い赤色、灰白色。

性質・・・木理:通直(不規則なこともある)、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密、硬さ:超硬、腐食耐久性(耐朽性):強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.85~1.09
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.19
  • 平均収縮率%(板目方向):0.32
  • 曲げ強度MPa:125~161
  • 圧縮強度MPa:56~62*
  • せん断強度MPa:15.8~17.6*
  • 曲げヤング係数GPa:13.5~20.2

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):困難、鉋掛(カンナガケ):困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好、乾燥:超困難、塗装性:注意

用途・・・造作材、家具
床柱、床材、唐木細工、仏壇、床柱、象嵌(ぞうがん)材、楽器材、工芸品、彫刻、合板の化粧表板、ゴルフのクラブヘッド

価格・・・☆☆☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・唐木(からき)の代表的な一種(*3)。年輪ははっきりしない。油が多く、磨けば磨くほど金属のような光沢がでる。斑の模様不明瞭。割れやすい為、釘止めは無理である。色調により、本黒檀、縞黒檀、青黒檀、斑入黒檀に大別される。本黒檀とは、全体が真っ黒なものを言い、真黒(マグロ)とも称する。主にDiospyros ebenum のような樹種から採取される。また、縞黒檀とは、黒色と紅褐色または灰褐色の縞杢を有したものを言い、模様の出方によっては非常に派手な感じになる。主にDiospyros discolorDiospyros rumphii から採れる。青黒檀とは、青緑色を帯びた黒色のものを言い、光沢は少なく最も重硬。主にDiospyros mollis から採れる。斑入黒檀とは、黒色と黄褐色で美しい斑模様をつくったものを言い、最も高価。Diospyros marmorata が代表的なものとされ、Diospyros celebica も同様の材面をもつ。インドのスリランカ島から出る真黒材は、微かな縞模様があり色が多少紫がかっていて美しく、床柱の最高級品とされる。あまり青味が強くなると青黒檀と呼ばれランクが下がる(*4)。品格のランクは、微かに縞の出るインド産の板目のそろった床柱を主席とし、縞黒檀は少し行形式がかかった物として次席と考えられる。柾目柱の採れる大物はあまり無く、成長が遅い木の為、乱伐され良材が枯渇してきている。最近は南に産地が下がり、インドネシアのスラウェシ(旧セレベス)島の中部からの出材が多くなっているが、黒色の薄い物が多く、縞物が主体で縞の色は薄く縞幅も疎になり品格に欠ける。ただ、最近は縞がある方がよく好まれて装飾的な用途に用いられているようである。属名の「Diospyros(ディオスピロス)」は「神(dios)」+「穀物(pyros)」で「神の食べ物」を意味している。柿の仲間からの木であり、果実は美味で食用となるものがあるが、なかには有毒なものもある。

*1:ゼブラウッドというと、アフリカ産でマメ科のゼブラノなど、別種類を指すこともあります。
*2:その他、アラン、カユマラム、ボルネオエボニー(ボルネオコクタン)、バヒアローズウッド、リオローズウッドなどと呼ぶことがあるようですが、1つの資料でしか確認できませんでした。詳細は不明です。
*3:唐木には、他にシタンやタガヤサン、カリンなどがあります。
*4:『コクタンの中で、最も高級なのが青黒檀』という話もあります。青黒檀はコクタンの中では最も重硬で緻密ですが、光沢に乏しく、青緑がかって見えるが故にコクタンとしては上質なものには扱われない。というのが一般的みたいですけど。
関係ないですが万年筆の軸や、ボーリングの球などに使われる硬質ゴムのエボナイトは、外観がコクタン(エボニー)に似ていることからエボナイトと名付けられたそうです。

シラカシ

Sirakasi Sirakasi2

名称・・・白樫(Shira-kashi、Japanese white oak)

その他呼び名・・・シラガシ、ホソバガシ、クロガシ(クロカシ)(*1)、樫(カシ)(関東地方での呼び名)(*2)、ササガシ

科目・・・ブナ科コナラ(Quercus)属・常緑広葉樹・放射孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Quercus myrsinaefolia Blume

産地・・・本州中南部から四国、九州に自生。朝鮮南部、済州島、中国大陸南部にも分布。

色調・・・心材は帯褐色灰白色。辺材は灰白色。または心材、辺材共に淡黄色を帯びた灰褐色、淡い黄褐色~紅褐色、灰白色。

性質・・・木理:やや交錯、辺心材の境目:不明瞭、肌目:粗、硬さ:超硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.74~0.83
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.23
  • 平均収縮率%(板目方向):0.38
  • 曲げ強度MPa:118
  • 圧縮強度MPa:59
  • せん断強度MPa:17.6
  • 曲げヤング係数GPa:13.7

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):やや困難、鉋掛(カンナガケ):やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~注意、乾燥:困難(~容易)、塗装性:中

用途・・・造作材
屋根材、敷居、器具材、車両材、船舶材、機械材、枕木、薪炭材、鉋台、農工具の柄、櫓、シタンの模擬材

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・シラカシはアカガシよりも若干寒さに強く、分布の北限が少し北に上がり新潟県と福島県を結ぶラインの端辺りになる。樹高約15~20m、樹径1m。年輪はあまりはっきりとはしていない。カシ類の特徴である大きい放射組織があるため、板目面には著しい樫目(かしめ:ゴマのような斑点模様)が見られる。また柾目面には虎斑(とらふ)が現れる。弾力性があり、曲げにも強い。斑の模様鮮明。あまり大径木にはならない。時に、せん孔虫やカミキリ虫の虫害を受けている場合があり、その幼虫の鉄砲虫が小指大の穴を材にあけ虫穴から腐食菌が侵入しボタン模様(暗色で不規則な変色部分)を材面に描く。ボタン模様は腐食菌の繁殖している部分に出る変色現象である。ボタン模様のある材の硬度は落ちないが、衝撃に対し異常に脆くなっている。また、樹幹の木口には不規則で縞模様のある偽心材があらわれ、これを俗に牡丹杢と称する。同属にアカガシなどがある。

シラカシの名は材色が白いことから、クロガシの名は樹皮の色が黒いことからきてるようです。
*1:クロガシというと、アラカシを指す場合もあります。
*2:カシというと、関西地方ではアラカシ、九州ではイチイガシを指す事があるようです。

リュウキュウマツ

Ryuukyuumatu Ryuukyuumatu2

名称・・・琉球松(Ryukyu-matsu)

その他呼び名・・・琉球赤松(リュウキュウアカマツ)、マーチ(マチ、マチィ)(沖縄での呼び名)、沖縄松(オキナワマツ)

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus luchuensis Mayr

産地・・・沖縄地方の海岸付近に生育。

色調・・・帯黄褐色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:--、肌目:--、硬さ:--、腐食耐久性(耐朽性):--、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:
  • 平均収縮率%(柾目方向):
  • 平均収縮率%(板目方向):
  • 曲げ強度MPa:
  • 圧縮強度MPa:
  • せん断強度MPa:
  • 曲げヤング係数GPa:

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:強、糊付接着性:--、乾燥:容易、塗装性:--

用途・・・
庭園樹、盆栽、保安林、街路樹、工芸品、集成材として内装・家具・フローリング材

価格・・・

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・沖縄県特有の木。日本のアカマツやクロマツと同じ二葉松類。樹高20m。年をとるにしたがって、樹冠が傘形になり美しい枝ぶりを見せる。潮風害に強い。直材が少なく、ヤニが多い。反りやすく割れやすいが強度は高い。沖縄県の県木に指定されている。銘木として観賞されているものに、国の天然記念物に指定されている久米島の五枝の松がある。

用途の欄を見てもらえば判ると思いますが、建築用にはほとんど使われていないようです。シロアリがわきやすい、という話もあるからでしょうか。
2003年に沖縄県南大東(みなみだいとう)小学校で、県内の木材の利用促進の観点から、リュウキュウマツで作った学習机といすのセットが導入されています。
2001年に輝北プレスウッド社(鹿児島県)が、リュウキュウマツを原料とした構造用LVLを開発しています。

クロマツ

Kuromatu Kuromatu2

名称・・・黒松(Japanese black pine)

その他呼び名・・・雄松(オマツ)、男松(オトコマツ)、シラホマツ(静岡での呼び名)、脂松(ヤニマツ)(肥松(コエマツ))(*1)、山陰松(サンインマツ)

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus thunbergii

産地・・・本州北部から四国、九州。北海道を除いた日本全土の海岸沿いに生育。朝鮮南部や済州島にも自生する。特に鳥取県と島根県(山陰)産のものは山陰松と呼ぶ。

色調・・・心材は淡い褐色、淡赤褐色、淡い黄褐色。辺材は淡い黄白色、白褐色。

性質・・・木理:ほぼ通直、辺心材の境目:不明瞭~明瞭、肌目:粗、硬さ:中庸~硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.57
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.17~0.20
  • 平均収縮率%(板目方向):0.27~0.32
  • 曲げ強度MPa:89*
  • 圧縮強度MPa:50*
  • せん断強度MPa:8.9*
  • 曲げヤング係数GPa:9.9*

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~注意、乾燥:容易~やや困難、塗装性:注意

用途・・・構造材、造作材、家具
床材、土木材、船舶材、枕木、坑木、橋、港湾の杭・桁・扉、水門

価格・・・☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・樹皮は黒褐色。二葉松類で葉はアカマツよりも太くて剛く、より低地、海岸近くに多い。アカマツに比べ、幹が曲がったものが多く、枝は太い。また樹脂分も多い。辺材がアカマツよりも多く、重硬。大きな生節や脂壷(ヤニツボ)のあらわれるものがある。樹高30~35m、0.5~0.8m。斑の模様不明瞭。水湿に良く耐える。表面の仕上がりはあまり良くない。ただ樹脂分が均質に含まれている為、面材として使用する場合、長い年月空ぶきして磨くと重厚な光沢のあるものに仕上がる。水分の多い土中で強い耐腐朽性があるが、反面、湿度の高い空気中ではかなりの早さで腐食が始める。水中耐久性を利用して、クロマツは橋や水門などに使われる。樹齢150年以上になると銘木として扱われるが、マツクイムシなどの害により優良な老木は減少している。樹幹から松脂(マツヤニ)やテレピン油を採る。古くから防砂林、防風林などとして植えられてきた。白砂青松(はくしゃせいしょう)と言われるようにクロマツは日本の代表的な風景には欠かせず、三保の松原、静岡の千本松原、東海道の松並木、島根の関の五本松などのクロマツは有名である。

北海道でクロマツというとトウヒ属のエゾマツを指す事があるようです。
三河松(ミカワマツ)または三河黒松と呼ばれるクロマツは、愛知県の三河産で葉性、皮性の優れたものの総称で盆栽で有名なようです。建築用材としては、ミカワマツの呼び名はあまり馴染みがなさそうです。
*1:大径木のアカマツやクロマツなどから取れた板材のうち、特に脂気の多いものをヤニマツまたはコエマツと呼びます。力強く明瞭な杢目と飴色の光沢をもち、床の間の地板として良く使われています。

アカマツ

Akamatu Akamatu2

名称・・・赤松(Japanese red pine)

その他呼び名・・・雌松(メマツ)、女松(オンナマツ)、日向松(ヒュウガマツ)(霧島松(キリシママツ)、霧島赤松(キリシマアカマツ))(*1)、南部松(ナンブマツ)、津島松(ツシママツ)、山陰松(サンインマツ)(*2)、脂松(ヤニマツ)(肥松(コエマツ))

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus densiflora

産地・・・本州北部から四国、九州に生育。朝鮮にも分布。一般に海辺から離れた地域に見られる。特に宮崎県(日向)、岩手県(南部)、福島県(津島)が産地として有名。

色調・・・心材は黄色を帯びた淡褐色、淡褐白色、多少赤味を帯びたようになっている。辺材は淡い黄白色、白褐色。

性質・・・木理:ほぼ通直、辺心材の境目:やや不明瞭~不明瞭、肌目:粗、硬さ:中庸~やや硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.53
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.18
  • 平均収縮率%(板目方向):0.29
  • 曲げ強度MPa:88
  • 圧縮強度MPa:44
  • せん断強度MPa:9.3
  • 曲げヤング係数GPa:11.3

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:中、糊付接着性:良好~中、乾燥:良好~やや困難、塗装性:注意

用途・・・構造材、造作材、建具、合板
屋根小屋組の梁(丸太や太鼓払いの形で)、二階梁、根太掛、羽目板、土木材、船舶材、パルプ原料、坑木、経木(きょうぎ)、木毛、箱、床柱、枕木、杭木

価格・・・☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・日本産針葉樹の中では分布する範囲が最も広い。葉は二葉性で枝先に束生する。乾燥したやせた荒地や、他の樹種は枯れてしまったような二次林に良く育つタフな木。木材としての経済林だけでなく、防風林や土砂防止林として造林されている。ただアカマツは塩に弱い為、潮風の強い浜にはクロマツが植えられている。春から夏にかけて作られた細胞の形が大きく違っている為、木目は鮮明。木質は密。狂いはややあるが、水質に強い。松脂(マツヤニ)が通っている「やにすじ」という部分があり、乾燥が不十分だとこれが表に出て塗装ムラのようにたれてくることがある。細胞間道(樹脂道)を持つ。また大きな生節や脂壷(やにつぼ)もよくある。斑の模様不明瞭。樹高35m、樹径1.5mにもなる。樹皮は亀甲状にはげやすく赤褐色。クロマツより葉が細く柔らかい。アカマツはスギの様な装飾性が乏しく、また脂(ヤニ)がでる為、桧の様に肌との接触部分に使われることが少なく、建築材としての評価は低い方である。建築材の用途としては耐久性がある為、梁などの強度を要する構造材に使用される。ヤニの出ない良材は摩擦部に使うと良く滑る上に、耐久性がある為敷居や鴨居に好んで使われる。ただヤニを特に多く含んだ材は肥松(コエマツ)または脂松(ヤニマツ)と呼ばれ珍重される。コエマツは床の間の地板や飾り棚、座卓、茶道具などに加工され、磨きながら使い込むと飴色の美しい光沢がでる。松茸の取れる木としても有名。

アカマツというと、欧州やロシア産で同属のオウシュウアカマツを指す場合もあります。
*1:宮崎県日向地方に産する脂気の強いアカマツを、ヒュウガマツやキリシママツと呼びます。材色はやや赤味を帯び、杢目は緻密で柔らかい印象があり、主に床柱や造作材として用いられるようです。
*2:山陰地方(島根、鳥取)に生育するアカマツ、クロマツ、アイグロマツを総称して山陰松(サンインマツ)と言います。特に銘木として山陰松と呼ぶ場合はクロマツまたはアイグロマツを主体として、アカマツとは区別され最高級品とされるようです。

オバンコール

Obankooru_2 Obankooru2

名称・・・オバンコール(Ovangkol)

その他呼び名・・・オバンコル、ムテニエ、エヒー、エヒエ、アマザクエ(コートジボワールでの呼び名)

科目・・・マメ科ジャケツイバラ亜科ギボーティア(Guibourtia)属・広葉樹・散孔材~環孔材(*1)・離弁花類(被子植物)

学名・・・Guibourtia ehie J.Leonard

産地・・・西アフリカ。コートジボワール、ガーナ、ナイジェリア、ガボンなど。

色調・・・心材は黄褐色ないしチョコレート色、金褐色、黒褐色、灰褐色、茶褐色。灰黒ないし黒色の狭い縞を有する。または鋼色の光沢をもつ縞のものもある。辺材は灰白色、黄白色、灰色。

性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:やや粗、硬さ:硬~超硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.73~0.85
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.13~0.21
  • 平均収縮率%(板目方向):0.34~0.38
  • 曲げ強度MPa:123*
  • 圧縮強度MPa:79*
  • せん断強度MPa:9.9*
  • 曲げヤング係数GPa:17.7*

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):やや困難、鉋掛(カンナガケ):中~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好、乾燥:注意~超困難、塗装性:高

用途・・・造作材、建具、家具、合板
高級家具材、床材、突き板、ロクロ加工材、船室装飾用のフローリング

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

  • 平割:34㎜、45㎜

その他・・・ウォルナットに良く似た木材。装飾的な利用価値が高い。柾目のリボン模様が綺麗な為、突板化粧合板に加工され内装材に人気がある。板目面に白色の沈積物、やにだまりが見られることがある。斑の模様不明瞭。表面の仕上りは良好。乾燥が難しくゆっくりと乾燥することが要求される。乾燥後は材は安定していて、狂いはでない。白蟻に対する抵抗性は高い。樹高30m、樹径0.6~0.9m。心材が赤褐色をしたブビンガもこれと同属の樹種であるが、ブビンガより材の色が薄い。ヨーロッパではローズウッドの代用材として使う場合もある。色がのりやすく、漂白してからウォールナット色に着色してクルミの代用として使われる。

*1:散孔材とする資料と環孔材とする資料の両方ありました。画像で見る感じでは環孔材のような気がしますが、正しくは不明です。

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