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2008年8月

カポール

Kapur Kapur2

名称・・・カポール(Kapur)

その他呼び名・・・カプール、ボルネオカンファーウッド(*1)、竜脳樹(龍脳樹)(リュウノウジュ)

科目・・・フタバガキ科リュウノウジュ(Dryobalanops)属・常緑広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Dryobalanops spp.
Dryobalanops aromatica
Dryobalanops beccarii
Dryobalanops fusca
Dryobalanops keithii
Dryobalanops lanceolata
Dryobalanops oblongifolia
Dryobalanops oocarpa
Dryobalanops rappa などを含む

産地・・・マレーシア、スマトラ(インドネシア)、ボルネオ。

色調・・・心材は黄色を帯びた赤褐色、暗赤褐色、淡紅褐色。辺材は桃色を帯びた淡い黄褐色。

性質・・・木理:やや通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:やや粗~粗、硬さ:中~やや硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.70
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.18
  • 平均収縮率%(板目方向):0.35
  • 曲げ強度MPa:116
  • 圧縮強度MPa:62
  • せん断強度MPa:11.8
  • 曲げヤング係数GPa:13.2

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~注意、鉋掛(カンナガケ):容易~中、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:やや困難、塗装性:注意

用途・・・構造材、造作材、家具、合板
床材、コンクリート型枠用合板、車両用材、船舶用材、器具材

価格・・・☆☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

  • 平割:18㎜

その他・・・フィリピンには分布が無い。大半は丸太の状態で非常に細かなピンホールの被害を受けていて、装飾性に劣る。樹から芳香のある樹脂の竜脳が得られ、香料、薬用となる。

  • 【その他色調等】:斑の模様明瞭。生長輪はない。
  • 【その他性質等】:反りが生じやすく、表面も毛羽立ちやすい。シロアリの抵抗力は無い。殆どアピトンと同じだが、ヤニは全く無い(*2)。メランチ類と同じように同心円状に配列する軸方向細胞間道(垂直樹脂道)がある。木材が新しい時には強烈な樟脳(しょうのう)の様な芳香がある。水分のある所で、鉄と接触していると濃色の汚染が出ることがある。
  • 【その他加工等】:少し石灰分を含んでいる(放射組織の中にシリカ(ケイ酸塩)の小さい塊を含んでいる)個所もあり、鉋刃の切れ味を鈍らせる。その為製材や加工の際、硬い金属の刃物を使った上で刃の交換を早くする必要がある。接着性は尿素系接着剤には良好だが、フェノール系接着剤には適さない傾向がある。
  • 【立木での性質等】:巨木で樹径2.0m以上のものが多い。

*1:ボルネオカンファーウッドの「カンファー」とは「カンフル(=樟脳)」のことです。ちなみに樟脳は主にクスノキから採れます。
*2:横断面で見ると、垂直樹脂道に濃色のヤニが滲み出ていることもあるようですので、全く無いと言うと語弊があるかも知れません。

カキノキ

Kakinoki Kakinoki2

名称・・・柿の木(Persimmon)

その他呼び名・・・柿(カキ)、ジャパニーズパーシモン、黒柿(クロガキ)(*1)

科目・・・カキノキ科カキノキ(Diospyros)属・落葉広葉樹・散孔材・合弁花類(被子植物)

学名・・・Diospyros kaki Thunb.

産地・・・日本や中国に分布。本州西部以南に野生のものがあるが、果樹として全国に広く植栽されている。

色調・・・心材は淡い橙褐色、暗褐色。辺材は淡い橙褐色、灰白色。

性質・・・木理:ほぼ通直、辺心材の境目:明瞭~やや不明瞭、肌目:緻密、硬さ:硬~超硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.60~0.85
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.10~0.13
  • 平均収縮率%(板目方向):0.27~0.32
  • 曲げ強度MPa:--
  • 圧縮強度MPa:36~41
  • せん断強度MPa:--
  • 曲げヤング係数GPa:5.6~9.6

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):やや困難~困難、鉋掛(カンナガケ):やや困難~困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:非常に困難、塗装性:中

用途・・・造作材、家具
床柱、和家具、建築用装飾材、茶道具、ゴルフヘッド、紡績シャトル、寄木、象嵌、彫刻

価格・・・☆☆☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・常緑樹の常盤柿(トキワガキ)や、アメリカ産のパーシモンも同属である。また良く似ているものにヤマガキ(Diospyros kaki var. sylvestris )があり、マメガキやシナノガキなども同属である。 属名の「Diospyros(ディオスピロス)」は「神(dios)」+「穀物(pyros)」で「神の食べ物」を意味している。柿渋(青い未熟な柿の果実を潰し、圧搾して出来た果汁を発酵させた物)は漆器の下塗りや渋紙、塗料、防腐剤として用いられる。

  • 【その他色調等】:心材のでき方は不規則で、黒色の縞模様や濃淡があることが稀にある。そうした木材をクロガキと言い、希少価値が高く古来から珍重されている。特に黒色のものはコクタンの代用とされる。また、孔雀の羽の模様に似た孔雀杢が現れることがある。斑の模様不明瞭。リップルマーク(縮杢)があり、それにより簡単に他から区別できる。
  • 【その他性質等】:割れやすい。乾燥が困難だが、乾燥後は柿渋が固まり安定した硬質の材料になる。衝撃に対する反発力が強く、ゴルフヘッド、紡績シャトルにされる。
  • 【立木での性質等】:樹高5~10m、樹径1.0mになる。

*1:クロガキと呼ばれるものの中でも、黒い縞に沿って緑色の縞が見えるものが最高とされていて、床柱としてクロガキの良い材は、コクタンやシタンより上位とされるようです。油脂分が多く、からぶきしているだけで美しく光ってきます。

オニグルミ

Onigurumi Onigurumi2

名称・・・鬼胡桃(Japanese walnut)

その他呼び名・・・胡桃(クルミ)、オトコグルミ、オクルミ

科目・・・クルミ科クルミ(Juglans)属・落葉広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Juglans mandshurica var. sieboldiana (*1)
シノニム(異名):
Juglans sieboldiana Maxim.
Juglans ailanthifolia Carriere
Juglans mandshurica var. sachalinensis

産地・・・北海道から本州、四国、九州に自生。樺太にも分布。特に北海道、東北地方から良材が多く産出する。

色調・・・心材は褐色、暗赤褐色。辺材は灰白色。

性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:やや粗、硬さ:中庸、腐食耐久性(耐朽性):弱~強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.42~0.53(平均値)~0.70
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.18
  • 平均収縮率%(板目方向):0.31
  • 曲げ強度MPa:78
  • 圧縮強度MPa:41
  • せん断強度MPa:10.8
  • 曲げヤング係数GPa:9.3

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):容易~中、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:中~やや困難、塗装性:中

用途・・・造作材、家具
フローリング、彫刻材、器具材、銃床、置時計の台枠

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

  • 平割:34㎜、45㎜

その他・・・北米のウォルナットがこれに類するが、オニグルミの方が多少材質が軟らかい。蓄積が少ない為、量産家具には使われず突板にされて表面の装飾に使われる。オニグルミの樹幹に鉄物を打ち込むと材色が濃くなると言われ、蘇鉄と同様に「鉄を食う木」と言われている。樹皮は染色に用いる。果実は核の中の子葉を食用とし、また油を搾る。ただ日本でクルミの実として売られているのは果実を目的として栽培されているテウチグルミ(Juglans regia var. orientis )から採れるものである。

  • 【その他色調等】:年輪はやや不明瞭。表面仕上は良好。斑の模様不明瞭。柔らかい優しい雰囲気が特徴。道管の直径が大きい為肌目は粗い。独特の光沢を持つ。濃色の不規則な縞が出ることがある。
  • 【その他性質等】:粘りがあり、狂いが少ない。硬さにばらつきがあり、安定的に硬い材を揃えるのは困難である。
  • 【その他加工等】:材に油を染込ませて良く拭くと、家具の仕上げ色として有名なウォルナット調仕上と言われる美しい艶がでる。
  • 【立木での性質等】:樹高20~30m、樹径0.7~1.0m。主に山中の湿地に生え、あまり大径木にはならない。

*1:学名の「var.」(変種を意味するようです)を「ssp.」(または「subsp.」)(亜種を意味するようです)とする資料もありました。

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