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2008年11月

サペリ

Saperi Saperi2

名称・・・サペリ(Sapelli、Sapele)

その他呼び名・・・サペレ、サペリマホガニー、サペリウッド、ゴールドコーストシーダー(*1)

科目・・・センダン科エンタンドロフラグマ(Entandrophragma)属・落葉広葉樹・環孔材(*1)・離弁花類(被子植物)

学名・・・Entandrophragma cylindricum Sprague

産地・・・西アフリカ、中央アフリカ、ガーナ、ナイジェリアなど熱帯降雨林一帯。シエラレオネからコートジボワール、カメルーン、コンゴを通ってウガンダまで分布。

色調・・・心材は初め桃色、淡紅色を呈すが、時間の経過とともに赤褐色から紫褐色に変化、暗桃褐色。辺材は淡い黄白色、灰白色、白色。

性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密(~粗)、硬さ:やや硬~硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重: 0.64~0.68
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.19
  • 平均収縮率%(板目方向):0.29
  • 曲げ強度MPa:158
  • 圧縮強度MPa:75
  • せん断強度MPa:7.4*
  • 曲げヤング係数GPa:13.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~やや困難、鉋掛(カンナガケ):やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:中~良好、乾燥:困難、塗装性:中~高

用途・・・造作材、建具、家具
床材、壁パネル、内装材、突き板、楽器、化粧合板、造船、指物

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

  • 平割:34㎜、45㎜

その他・・・マホガニーに似ることから、その代用として使われる。

  • 【その他色調等】:心材の色はいわゆるマホガニー色。柾目面には、柔組織の帯が規則正しく配列した、美しいリボン杢が現れる。斑の模様不明瞭。白太の部分は割りと厚い。表面仕上は中~良好。仕上り面は美しく出来る。材面に光沢がある。
  • 【その他性質等】:ピンホールが出やすい。板目取りした場合、曲りや割れが出やすいので、柾目取りすること。
  • 【その他加工等】:両逆目部分は鉋掛けがやや困難。乾燥時に狂いやすく長時間を要するが、乾燥後の狂いは少ない。
  • 【立木での性質等】:樹高約30m、樹径約1.5mに達する大木。

*1:ゴールドコーストシーダーと呼ぶ事もあるようですが、そう呼んでいる資料は少ないです。
*2:散孔材とする資料もありました。

コウヤマキ

Koyamaki Kouyamaki2

名称・・・高野槙(Japanese umbrella pine)

その他呼び名・・・本槙(ホンマキ)、槙(マキ)(*1)、クサマキ(*2)、金松(キンマツ)(*3)

科目・・・コウヤマキ科(*4)コウヤマキ(Sciadopitys)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Sciadopitys verticillata Sieb. et Zucc.

産地・・・本州中部から四国、九州の山地に自生。木曾と高野山に特に多い。

色調・・・心材は淡い黄褐色~淡い黄色。辺材は白色、乳白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:不明瞭~明瞭、肌目:緻密、硬さ:中庸、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重: 0.35~0.42(平均値)~0.50
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.13
  • 平均収縮率%(板目方向): 0.23
  • 曲げ強度MPa:74
  • 圧縮強度MPa:30
  • せん断強度MPa:5.9
  • 曲げヤング係数GPa:7.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易~中、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・造作材
天井板、板類、器具材、枕木、土木材、船舶材、風呂桶、流し板、碁盤、飯櫃(めしびつ)、細工物、庭園樹、防火樹、古墳時代には棺材

価格・・・☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・日本の特産種。現在は非常に少なくなっていて、材として一般に目にすることは少ない。一属一種。紀州の高野山の木が特に有名であった為、高野槙と名付けられた。日本の木の中でも特に良い品質の木という意味で呼ばれる「木曾五木」(*5)のひとつ。また世界の三大庭園樹は、ヒマラヤシーダー(ヒマラヤスギ)とアロウカリア(ナンヨウスギ)およびコウヤマキと言われている。樹皮は槙肌(まきはだ)と呼ばれて和船、桶などの隙間に充填材として使われていた。

  • 【その他色調等】: 辺材は狭い。年輪幅も一般に狭い。光沢がない。斑の模様不明瞭。年輪が波状になっていることもある。
  • 【その他性質等】: 材の保存性は中程度だが、水湿には良く耐える。割裂性は大きい。脂気がやや多く、材には脂臭い特有の匂いがある。
  • 【その他加工等】:仕上がりは中庸。
  • 【立木での性質等】:樹高20~30m、樹径0.6~0.8m。全体的に蓄積量は少ない。春開花し、マツカサに似た球果をつける。成長が極めて遅く、植林には不適とされている。

*1:マキと言うと、「真木」とも書いて木材として優れたスギやヒノキの総称としても使われます。また、マキ科のイヌマキやラカンマキを指す事もあります。
*2:クサマキと言うと、コウヤマキよりマキ科のイヌマキを指す事が多いかもしれません。また、方言によってはヒバを指したりもするようです。漢字も「草槙」や「臭槙」などあって、非常にあいまいです。
*3:「金松」の字は中国特産のイヌカラマツを指す事もあるようです。
*4:以前はスギ科に含まれていましたが、コウヤマキ科として独立したようです。
*5:木曾五木とは、木曾檜、椹(サワラ)、翌檜(アスナロ)、鼠子(ネズコ)、高野槙の五つです。

クスノキ

Kusunoki Kusunoki2

名称・・・樟(楠(*1))(Camphor wood、Camphor tree)

その他呼び名・・・クス、アオグス、イシグス、ナンジャモンジャ(ナンジャモンジャノキ)(*2)

科目・・・クスノキ科クスノキ(Cinnamomum)属(*3)・常緑広葉樹・散孔材・離弁花類(被子植物)

学名・・・Cinnamomum camphora (L.) Presl

産地・・・本州(関東以南)、四国、九州などの暖地、特に海岸に多い。台湾、中国、済州島にも分布。

色調・・・心材は帯黄紅褐色、黄褐色、紅褐色~部分的に暗緑を帯びた褐色。辺材は淡黄白色、灰白色~淡黄褐色。

性質・・・木理:交錯、辺心材の境目:明瞭(なだらか)~やや不明瞭、肌目:(緻密~)やや粗、硬さ:やや軟~中庸、腐食耐久性(耐朽性):(弱~)強、磨耗耐久性:中

  • 気乾比重:0.41~0.52(平均値)~0.69
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.13
  • 平均収縮率%(板目方向):0.25
  • 曲げ強度MPa:69
  • 圧縮強度MPa:39
  • せん断強度MPa:9.8
  • 曲げヤング係数GPa:8.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~やや困難、鉋掛(カンナガケ):容易~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~注意、乾燥:中~やや困難、塗装性:中

用途・・・造作材、建具、家具
欄間、床柱、仏壇、彫刻用材、タンスの引き出し、衣装箱、器具、楽器、木象嵌、木魚、庭園樹、街路樹、古代には丸木舟

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

  • 平割:34㎜、45㎜

その他・・・「楠(*1)」は南国から渡来した木を意味する。材や葉から樟脳(しょうのう)が採取される。

  • 【その他色調等】:心材の色はどちらかといえば不安定。材はくすんだように見えることもあるが、根瘤(こんりゅう)が付きやすく時に玉杢や葡萄杢などの美しい杢が出ることもある。斑の模様不鮮明。年輪ははっきりしている。仕上りは中庸。
  • 【その他性質等】:耐湿性に優れる。材のままでも芳香が強く、虫害を防ぐ効果がある。
  • 【その他加工等】:乾燥時に狂いが出やすい。加工は容易だが、逆目を起こし易い。
  • 【立木での性質等】:樹高は20m以上、樹径2.0mに達する。成長が早い上に長命。鹿児島県、熊本県、宮崎県には天然記念物の指定を受けている大木がある。特に鹿児島県の「蒲生(かもう)のクス」は有名で目通り周囲約24m、樹高30m、推定寿命850年。

*1:一般的に「楠」の字はクスノキと読みますが、本来は中国のタブノキを指す字で、タブノキと読む事があるようです。
*2:見慣れない立派な樹木に対して地元の人々が付けた愛称のようなもので、モクセイ科のヒトツバタゴもこう呼ばれるようです。
*3:和名をニッケイ属と呼ぶ事もあります。

キハダ

Kihada Kihada2

名称・・・木肌(黄蘖、黄膚)(Amur corktree)

その他呼び名・・・ヒロハノキハダ(*1)、樺太木肌(カラフトキハダ)、キワダ、シコロ(北海道や東北での呼び名・方言)、雌桑(女桑)(メグワ)(本桑と区別する時の呼び名)、黄柏(黄檗)(オウバク、オオバク)

科目・・・ミカン科キハダ(Phellodendron)属・落葉広葉樹・環孔材・被子植物

学名・・・Phellodendron amurense Rupr.

産地・・・北海道、本州、四国、九州に自生。中国、樺太、朝鮮半島にも分布。

色調・・・心材は緑色を帯びた黄褐色。辺材は白黄色、淡黄白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:やや粗~粗、硬さ:やや軟~やや硬、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:{弱/中/強

  • 気乾比重:0.38~0.49(平均値)~0.57
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.15
  • 平均収縮率%(板目方向):0.25
  • 曲げ強度MPa:78
  • 圧縮強度MPa:37
  • せん断強度MPa:11.3
  • 曲げヤング係数GPa:7.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):容易~中、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:中、乾燥:容易~中、塗装性:中

用途・・・造作材、家具
床柱、楽器材、内装材、器具材、薪炭材、指物、単板、天然木化粧合板

価格・・・☆☆☆?

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・樹皮の内側が黄色な為「木肌」と呼ばれる。樹皮はベルベリンなどのアルカロイドを含み苦味が有り、生薬名を黄檗(おうばく)といい、健胃剤や火傷の医薬などとして用いる。古くから胃腸薬として知られ、陀羅尼助(だらにすけ)、御百草(おひゃくそう)、熊胆(ゆうたん)などが有名。また黄色の染色剤に用いる。着色してクワ材の代用として使われることがある。オオバノキハダ、ミヤマキハダなどの変種があり、木材は良く似ている。

  • 【その他色調等】:光沢があり杢目が非常に美しい。仕上り面は特に良いとは言えない(*2)。年輪ははっきりとしている。道管が大きい為、肌目が粗い。長い時間空気に曝されていると褐色になっていく。
  • 【その他性質等】:広葉樹としては比較的軽く、軟らかい。木材の保存(耐朽性)は低いが、クリに次いで水に強い木として用途に広がりを持っている。乾燥時に狂い易い点や、割れ易い点もある。
  • 【その他加工等】:
  • 【立木での性質等】:それほど蓄積は多くない。樹高25m、樹径1.0m近くにもなる。雌雄異株。幹はまっすぐで、成長が早い。樹皮にコルク層(樹の皮と材の間の部分)が発達していて厚い。10月頃に青黒いぶどうの粒のような丸い実がなる。香りが強く食べると苦いが、この実をシコノヘイと言い、駆虫薬として使う。

*1:「ヒノハノキハダ」や「ヒロノハキハダ」と言う事もあるかも知れません。たぶんヒロハノキハダの事だと思いますが。
*2:表面の仕上がりは良好とする資料もあります。

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