B.下地材

ジェルトン

Jeruton Jeruton2

名称・・・ジェルトン(Jelutong)

その他呼び名・・・ゼルトン、ヨーロピアンボックスウッド、ヨーロピアンライム、バスウッド(*1)

科目・・・キョウチクトウ科ジエラ(Dyera)属・広葉樹・散孔材・合弁花類(被子植物)

学名・・・Dyera costulata Hook f.
Dyera costulata,D.lowii

産地・・・ボルネオのカリマンタンとマレーシア半島の台地の乾燥地に自生。サバ、サラワク、マラヤ、スマトラ。インドネシア、西カリマンタンのポンティアナック地区は有名。ニューギニアやフィリピンにはみられない。

性質・・・木理:通直~ほぼ通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:やや粗(~緻密)、硬さ:中庸~軟、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:0.38~0.50
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.10
  • 平均収縮率%(板目方向):0.25
  • 曲げ強度MPa:53
  • 圧縮強度MPa:35
  • せん断強度MPa:7.0~7.6
  • 曲げヤング係数GPa:8.0

加工性・・・鋸挽:容易、鉋掛:容易、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・構造材、下地材、合板
集成材、引出しの側板、合板の心材、ハイヒールのかかと、下駄材、家具の芯材、模型材、箱材、鉛筆材

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)35万/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・心材、辺材共白色ないし黄白色、麦わら色、淡黄白色、黄褐色。光沢があり明るい色をしているが、古くなると部分的に黒ずむ。表面の仕上り良好。表面に付着したカビにより青く変色することがある。製材後のオガクズ除去や早期の人工乾燥処理が必要。乳跡(樹液孔)があるため、木材の板目面に大きなレンズ状の孔が現れるので、表面に出ないように使われる。斑の模様不明瞭。虫がつきやすい。変形材は少なく丸太は円筒形のものが多い。需要に比べ輸入量が少なく、市中在庫量は常に不足気味で推移している。樹径2m。木材はプライに良く似ている。木の幹や枝に傷を付けると流れ出てくる白い乳液(樹液)から天然チクルが採れ、チューインガムの原料となる。

*1:「バスウッド」というと、北米産でシナノキ科の別種類があります。通常はそのシナノキ科のことを指すと思います。というよりジェルトンをバスウッドと呼ぶことがあるかどうかも少し疑問な感じです^^;

ラジアータパイン

Rajiatapain2

名称・・・ラジアータパイン(Radiata pine、Monterey pine)

その他呼び名・・・ラジャータパイン、ラジアタ松(ラジアタマツ)(ラジアータマツ、ラディアタマツ)、ニュージーランド松(ニュージーランドマツ)、ニュージ松(ニュージマツ)、チリ松(チリマツ)、モントレーマツ、モントレーパイン

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus radiata

産地・・・ニュージーランド、オーストラリア、チリ、南アフリカなど。原産は北米のカリフォルニア(モントレー地区)。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭~やや不明瞭、肌目:粗~やや粗、硬さ:やや軟~硬、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.44
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.10
  • 平均収縮率%(板目方向):0.24
  • 曲げ強度MPa:69
  • 圧縮強度MPa:32
  • せん断強度MPa:8.8
  • 曲げヤング係数GPa:8.3

加工性・・・鋸挽:良好~やや困難、鉋掛:中~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:良好、乾燥:良好~やや困難、塗装性:注意

用途・・・構造材、下地材、建具、家具、合板
ウッドデッキ、梱包用木箱、パレット、割箸、パルプ、杭、集成材、床材

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・シキ板:200x27x4000(一等\50,000/㎥)

その他・・・南半球で広く植栽されている。日本に大量に輸入されているのは全て造林木。年輪幅が非常に広いことが多い。また大きい節が多数出る為木材としては低い評価を受けている。大きな節が出てくると加工しにくくなるが、節の無い部分の加工は容易。成長の早い樹の幹の髄に近い部分では年輪があまりはっきりしないことが多いが、外側へ行くとマツ類らしい年輪を形づくるようになる。樹心に近い部分の強度は低い。葉が三本一組になる三葉松の仲間。成長が非常に早い木で、20年で樹高25~30mになる。ニュージーランドでは植林してから25~30年サイクルで伐採し植林する輪伐で木材を生産している。斑の模様不明瞭。仕上り面は良好。マツ科特有の樹脂が非常に強い。防腐処理をして一般構造用材に使われるが、建築では主に下地材として使われる。

トドマツ

Todomatu Todomatu2

名称・・・椴松(Todo fir、White fir)

その他呼び名・・・赤椴松(アカトドマツ)、ネムロトドマツ

科目・・・マツ科モミ(Abies)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Abies sachalinensis Mast.

産地・・・北海道、千島、サハリン(樺太)、シベリア。

色調・・・心材は黄白色、淡黄白色、白色。辺材は黄白色、白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:粗、硬さ:軟、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:0.35~0.44(平均値)~0.52
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.14
  • 平均収縮率%(板目方向):0.35
  • 曲げ強度MPa:64
  • 圧縮強度MPa:32
  • せん断強度MPa:6.4
  • 曲げヤング係数GPa:7.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):中~容易、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・構造材、下地材
土木、器具材、パルプ材、電柱、坑木

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・サンギ:48x24x3650(一等\60,000/㎥)

その他・・・エゾマツとともに北海道の主要な針葉樹。北海道ではエゾマツとともに「エゾ・トド」と一括して呼ばれ、本州でのスギのように住宅の柱や板に使われる。植物学上はアカトドマツとアオトドマツ(*1)に分けられているが、普通にはアカトドマツを指す。

  • 【その他色調等】: 入皮、ヤニツボ、大きい生節、あてなどの傷があらわれやすい。斑の模様不明瞭。心材(赤味)は着色しないで成熟するので淡黄白色のパルプ色をしていて辺材(白太)との区別が困難。年輪は明瞭な為綺麗な板目材面をしている。
  • 【その他性質等】: この木の枝は幹の樹皮との連結がなく、個別に樹皮を作る様に成長するので節は死節となる。板目では節部が欠落して穴になる欠点がある。トドマツ特有の「水喰(みなくい)」という異常に水分の多い部分が(心材の部分でも辺材の部分と同じように)随所に出来る欠点を持つ。木材、特に節に一種のくさい臭いがある。元来、軸方向細胞間道(樹脂道)はないが、なにかの障害を受けると外傷樹脂道が出来ることがある。保存性は低いが、土木用に用いた場合にはエゾマツよりも腐りにくいとされている。
  • 【その他加工等】:
  • 【立木での性質等】:樹高約30m、樹径1.0m。

*1:アオトドマツはトドマツ(アカトドマツ)の変種とされ、学名はAbies sachalinensis var. mayriana Miyabe et Kudô です。

カラマツ

Karamatu_2 Karamatu2_2

名称・・・唐松(Larch、Japanese larch)

その他呼び名・・・落葉松(カラマツ、ラクヨウショウ)、富士松(フジマツ)、日光松(ニッコウマツ)、天カラ、日本唐松(ニホンカラマツ)

科目・・・マツ科カラマツ(Larix)属・落葉針葉樹・裸子植物

学名・・・Larix kaempferi (Lamb.) Carrière
シノニム(異名):Larix leptolepis (Sieb. et Zucc.) Gordon

産地・・・天然分布は本州中部から北部。人工造林は北海道や、東北地方、本州中部の寒冷地帯でされている。

色調・・・心材は褐色、紅褐色。辺材は白色、帯褐色白色、黄白色。

性質・・・木理:通直~やや交錯、辺心材の境目:明瞭、肌目:粗、硬さ:硬、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:強

  • 気乾比重:0.40~0.50(平均値)~0.60
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.18
  • 平均収縮率%(板目方向):0.28
  • 曲げ強度MPa:78
  • 圧縮強度MPa:44
  • せん断強度MPa:7.8
  • 曲げヤング係数GPa:9.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易~中、鉋掛(カンナガケ):中~やや困難、釘打保持力:強、糊付接着性:中~やや不良、乾燥:注意、塗装性:要注意

用途・・・構造材、下地材、家具
土台、梁、屋根板、仮設、土木、杭丸太、電柱、鉄道枕木、船舶、パレット、ダンネージ(荷敷き材)

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・

その他・・・日本特産(*1)。スギ、ヒノキ、マツに次いで多く植林されている。老齢によって成長が遅くなったようなカラマツは「天カラ」(天然カラマツ)と呼ばれ、銘木として高い値段で取引される。日本のマツ類の中で落葉するのはカラマツだけ。樹皮はタンニンを含み染料にする。

  • 【その他色調等】:材に節が出ることが多く、脂壷(ヤニツボ)などのキズがあらわれることがある。仕上げ面は粗い。脂気が多く年数を経ると樹脂が染み出て木肌が赤味がかり、風格のある美しさをたたえるようになる。心材の色は若い間は比較的淡色で、大木になると濃色になる。春から夏にかけて形づくられる細胞の形の違いが大きい為年輪がはっきりとわかる。斑の模様不明瞭。木目は均質。
  • 【その他性質等】:割れやすい。耐水性がある。ヤニっぽい臭いがある。軸方向細胞間道(樹脂道)をもちヤニが材面に滲み出てくる。縦断面に脂条(ヤニスジ)がある。材質は天然林と人工林とでかなり違いがある。
  • 【その他加工等】:若い造林木からの木材は乾燥の際とくに割れや狂いが出易く、利用する上で問題になっている。 また乾燥が充分でないと加工した後にヤニが出てきて塗装むらのように垂れてくることがある。
  • 【立木での性質等】:樹高20~30m、高いもので50mほどになる。樹径は1.0mくらい。幹はまっすぐだが、ねじれのあるものが多い。雌雄同株。富士山や日光、浅間山、軽井沢、八ヶ岳など火山地帯の天然林がよく知られている。天然のカラマツは信州唐松が有名。天然木は標高1,000~2,500m位に生育する。明治の中頃から北海道に移入され、最も主要な人工植栽樹になっている。最近では東北地方、本州中部の寒冷地帯の造林樹種として注目され、造林面積が増加してきたが、どちらかといえば全国というより産地周辺の地域で利用される量が多いようである。

*1:北欧産のカラマツもあります。北洋唐松とかシベリア唐松と呼んでいます。

ベニマツ

Benimatsu Benimatsu2

名称・・・紅松(Korean pine、Kedr)

その他呼び名・・・朝鮮松(チョウセンマツ)、朝鮮五葉(チョウセンゴヨウ)、朝鮮五葉松(チョウセンゴヨウマツ)、ホンスン、ケードル(ロシアでの呼び名)

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus koraiensis Sieb. et Zucc.

産地・・・極東シベリア、朝鮮、中国黒龍江省沿岸地域。日本では栃木、群馬、長野、岩手など本州中部の亜高山地帯。

色調・・・心材は淡黄褐色ないし淡紅色、淡黄赤色、淡黄薄褐色。辺材は黄白色、淡黄白色、白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:緻密、硬さ:軟~中庸、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:0.34~0.41(平均値)~0.51
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.17
  • 平均収縮率%(板目方向):0.36
  • 曲げ強度MPa:67
  • 圧縮強度MPa:33
  • せん断強度MPa:8.3
  • 曲げヤング係数GPa:8.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:強、糊付接着性:良好~中、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・下地材、造作材、建具
敷居・鴨居、鋳物用の木型、彫刻用材、器具

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・サンギ:48x24x4000(一等\65,000/㎥)

その他・・・日本にも分布しているが、市場で取り扱われているものはロシア産のベニマツが主ある。マツ類を硬松と軟松に分けるときにはベニマツは軟松のグループに入れられる。ロシア材では最も有用な樹種として高い評価である。しかしこの樹種は幹の中心部が菌の害を受け易くほとんどといって良い程丸太は空洞になっている為、木材として利用する場合は外側の部分が使われる。2007年現在、製材品に挽かれて輸入されるケースが多くなった。朝鮮では食用のため種子の採取を目的とした林業がある。

  • 【その他色調等】: 年輪幅の狭いものが多い。斑の模様不明瞭。
  • 【その他性質等】: 材の狂いは少ない。割れやすいので注意。材種はヒメコマツと同じで若干比重が重く全体的に粘っこい感じがある。軸方向細胞間道(樹脂道)がありそこから滲み出るヤニで材面が汚くなっていることが普通。硬松類に比較すると年輪の中の細胞の形の違いが少なく、そのため年輪はずっと見分けにくくなり木材は軽軟。寸度の安定性があるため古くから木型用材として使われる木材の代表的なものの一つになっている。
  • 【その他加工等】:
  • 【立木での性質等】:山地に生え、樹高35m、樹径1.5mの大木になる事も珍しくない。

スギ

Sugi Sugi2

名称・・・杉(Japanses cedar)

その他呼び名・・・椙(スギ)、秋田杉、吉野杉、屋久杉(薩摩杉、本屋久杉)、神代(ジンダイ)杉(茶神代、黒神代)、天竜杉、日田杉、飫肥(オビ)杉、春日杉、土佐杉(魚梁瀬(やなせ)杉)、霧島杉、マキ(古名)

科目・・・スギ科スギ(Cryptomeria)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Cryptomeria japonica D.Don

産地・・・本州北部から南は屋久島まで。特に、秋田、天竜(静岡県)、吉野(奈良県)、日田(ヒタ)(大分県)、飫肥(オビ)(宮崎県)、屋久(鹿児島県)、尾鷲(三重県)、智頭(チズ)(鳥取県)などの杉が有名。その他主な造林地に「春日(奈良県)、土佐(高知県)、霧島(南九州)、西川(埼玉県)、木頭(徳島県)、久万(クマ)(愛媛県)がある。

色調・・・心材は淡紅色から赤褐色、時に黒褐色を帯びる。辺材は白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:明瞭、肌目:やや粗~粗、硬さ:やや軟~中庸、腐食耐久性(耐朽性):中~強、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:0.30~0.38(平均値)~0.45
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.10
  • 平均収縮率%(板目方向):0.25
  • 曲げ強度MPa:64
  • 圧縮強度MPa:34
  • せん断強度MPa:5.9
  • 曲げヤング係数GPa:7.4

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):中、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・構造材、下地材、造作材、建具、家具
柱、天井板、磨丸太、器具、造船、梱包用材、電柱、割箸、樽桶材、下駄、指物

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)35万/㎥(*1)

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・貫:90x13x3650(一等\75,000/㎥)

  • 柱:105x105x3000

その他・・・日本特産の代表的な樹種。人工植栽は北海道南部にまで及ぶ。太古の昔より水土中に埋もれ火山灰などで青黒褐色に変色した珍奇な杉材を「神代(ジンダイ)杉」と言い、工芸品の製作や高級日本建築の装飾などに用いられる。「屋久杉」は、鹿児島県屋久島に自生する天然杉で樹齢千年を超えたものが屋久杉と呼ばれる。現在は伐採は禁止されているが、土の中に永年埋もれたものを営林署が掘り出し特別指定を受けた業者が商品化している。

  • 【その他色調等】:木目は鮮明。古木には鶉杢(うずらもく)や笹杢(ささもく)などが現れ、指物や和家具などの材料として珍重される。斑の模様不明瞭。心材の色にかなり幅が有り、時には黒くなっているものがある。このように黒いものは「クロジン」と呼ばれ、美しいとはいえないので低く評価される。クロジンの杉は含水率が高いので利用上も種々問題がおきる。
  • 【その他性質等】:比較的狂いは少ない。木目に沿って縦に割れやすい。耐水性はやや低い(*2)。特有の匂いを有す。脂気(やにけ)が少ない。材質は天然木であるか否かによってかなり違い、またそれぞれの成長過程や産地によって随分左右される。柾目から見て細かくて細い平行線がたくさん並んだような材は年輪が密ということで、堅くて均一で良い材と評価され「糸柾」と呼んで珍重される。
  • 【立木での性質等】:大きいものでは樹高50m以上にもなり、国産樹種の中では高さ、寿命とも第一位の座を占める。太平洋岸に生息する杉は表杉と呼ばれ、種子からしか新芽が出てこない。中央の山脈を分岐点として、裏日本側に生息する杉は裏杉と呼ばれて、枝が垂れ下がり地面に枝が触れた所から着地して根を下ろし、そこから新芽を出し独立樹に成長する。表杉と裏杉とは性質が大きく違いその用途も変わる。杉の生育に一番良い場所は西日の当たらない谷間や北及び北東に面した山谷、山腹である。

*1:価格は一般の杉材の価格です。屋久杉や神代杉などは全く別格の単価で桁が1つか2つ違ってきます。銘木の扱いですよね。
*2:耐水性についてはやや弱いという資料のほかに、強いという資料もあります。幅があるのでしょう。

エスピーエフ(SPF)

名称・・・SPF

その他呼び名・・・

科目・・・--科--(--)属・針葉樹・裸子植物

学名・・・

産地・・・北米、カナダBC州内陸部からアルバータ州及びそれ以西の各州。

色調・・・心材、辺材共白色~黄白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:{緻密/粗、硬さ:軟、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:{弱/中/強

  • 気乾比重:
  • 平均収縮率%(柾目方向):
  • 平均収縮率%(板目方向):
  • 曲げ強度MPa:
  • 圧縮強度MPa:
  • せん断強度MPa:
  • 曲げヤング係数GPa:

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:{弱/強、糊付接着性:{良好/不良、乾燥:{容易/困難、塗装性:{低/中/高

用途・・・構造材、下地材

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・TLOKO、CANFOR

一般流通サイズ・・・(*1)ツーバイフォー(2x4):90x40x3660(KD一等\65,000/㎥)

  • 2x4:90x40x(2340、3050、3660、4270、4880、5490、6100)
  • 2x6:143x40x(〃)
  • 2x8:190x40x(〃)
  • 2x10:241x40x(〃)
  • 2x12:292x40x(〃)

その他・・・スプルース(Spruce:トウヒ類)、パイン(Pine:マツ類)、ファー(Fir:モミ類)の略。商業上の用語。性質にそれ程の差異がなく特に樹種を区別する必要のないものを一括して販売する為に設けられた名称。カナダ産SPFと区別してアメリカ西部一帯の内陸部に生育しているものをアメリカ産SPFと呼ぶ。多くはディメンションランバー(厚さ2~4インチの表面仕上げした針葉樹製品)として出荷される。主要な樹種はカナダ産SPFがホワイトスプルース、エンゲルマンスプルース、ロッジポールパイン、アルパインファーの4種類で、その他フランクスプルース、バルサムファー、ジャックパインが一体となっている。アメリカ産のSPFの主要な樹種はエンゲルマンスプルース、シトカスプルース、ロッジポールパインの3種類で、その他ジャックパイン、バルサムファー、イースタンスプルース、ノルウェーパイン等がある。

*:いわゆるツーバイフォー(2x4)材です。ツーバイ材とも呼んでいます。2x4住宅の骨組みに使われています。2007年8~9月くらいにベイツガとかオウシュウアカマツが値上がりして、代わりに値上がりの少ないSPFのツーバイ材がタルキとかに使われたりしていました。
*1:一般流通サイズで書いた寸法は呼び寸法です。実際の寸法は若干小さいです。言ってる寸法と実際の寸法が違っているなんて、分かりにくいですよね。ちゃんと寸法通りにできてる木材既製品もあるので私には理由は良くわかりません。

エゾマツ

Ezomatu Ezomatu2

名称・・・蝦夷松(Yezo spruce、Hokkaido spruce)

その他呼び名・・・黒蝦夷松(クロエゾマツ)、黒松(クロマツ)(北海道での呼び名)(*1)

科目・・・マツ科トウヒ(Picea)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Picea jezoensis Carriere

産地・・・北海道、本州の中部山岳地帯、紀伊半島の大峰山(おおみねさん)。千島、サハリン、樺太、中国北東部、朝鮮にも分布。

色調・・・心材、辺材共淡い黄白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:緻密、硬さ:やや軟~中庸、腐食耐久性(耐朽性):極めて弱~弱、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:0.35~0.43(平均値)~0.52
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.15
  • 平均収縮率%(板目方向):0.29
  • 曲げ強度MPa:69
  • 圧縮強度MPa:34
  • せん断強度MPa:6.9
  • 曲げヤング係数GPa:8.8

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):良好~やや困難(樹脂による障害)、釘打保持力:やや弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:注意

用途・・・構造材、下地材、造作材、建具、家具
土木材、パルプ材、楽器材(ピアノ響板、ヴァイオリンの甲板)、船舶材、土木材、木毛、経木。

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・

一般流通サイズ・・・サンギ:48x24x3650(\65,000/㎥)

その他・・・北海道ではトドマツと一緒にしてエゾトドと呼ばれる。北海道で主として用いられ、本州で柱や板に使っている杉のようにエゾ・トドが使われている。造作材としては北海道、北陸地方以外での使用は少ない。類似種にアカエゾマツやトウヒ(*2)、ハリモミ、イラモミがあり、何れも酷似している。

  • 【その他色調等】: 表面仕上げ良好。美しい光沢を持つが樹脂成分が多い。斑の模様不明瞭。年輪はやや明瞭で、年輪の幅は比較的均一。長期間大気に触れているとかなり色が濃くなる。小さな死節やヤニツボが現れることがある。心辺材の中間にあたる部分に淡紅~赤褐色が現れることがあるが、褐色みの強いものは腐朽の前提である。
  • 【その他性質等】: 割れやすい。比重の割りに強い良材。ほとんど臭いがない。軸方向細胞間道(樹脂道)をもっているが、材面にヤニが滲み出てくることはあまりない。収縮が小さい。
  • 【立木での性質等】:樹高30m以上、樹径1.0m~1.5m。樹皮は黒くて硬い鱗状。

*1:一般にクロマツというと日本産でマツ科マツ属の別種類があります。紛らわしいですね。
*2:日本産のトウヒはエゾマツの変種で、学名はPicea jezoensis var. hondoensis です。

ベイツガ

Beituga Beituga2_2

名称・・・米栂(Hemlock)

その他呼び名・・・ヘムロック、ウェスタンヘムロック、ベイトガ、ヘム・ファー(ベイモミと一括しての呼び名)、カナダツガ(*1)

科目・・・マツ科ツガ(Tsuga)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Tsuga heterophylla  Sarg.

産地・・・北アメリカ大陸(アラスカ州南部から米国の南西部までの太平洋沿岸地域)、北米太平洋岸地方のロッキー山脈・オレゴン・カリフォルニア・アリゾナ地方、BC州南東部からアイダホ北部までのカスケード山脈

色調・・・心材は白味を帯びた淡黄褐色、帯淡黄灰白色。辺材は灰白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:緻密~やや粗い、硬さ:中庸硬め、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:0.46~0.48
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.10
  • 平均収縮率%(板目方向):0.32
  • 曲げ強度MPa:74
  • 圧縮強度MPa:40
  • せん断強度MPa:7.8
  • 曲げヤング係数GPa:10.3

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易~注意、釘打保持力:強、糊付接着性:良好、乾燥:やや困難、塗装性:中

用途・・・構造材、下地材、造作材、建具
鴨居、長押、土台(防腐処理されて)、パルプ用材、箱材

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)40万/㎥

メーカー・・・ウェスタン・フォレスト・プロダクツ(WFP)、ティンバーウエスト、インターフォー

一般流通サイズ・・・スジカイ:90x45x4000(KD#1\80,000/㎥)

  • 柱・桁:105x105x(3050、4000)
  • 母屋:90x90x(3050、4000)
  • ネダ:105x45x(3050、4000)
  • スジカイ:90x45x(3050、4000)

その他・・・オールドグロス(原生林物)はシアトル以北のカスケード山脈の太平洋岸沿岸に群生しているのが多く見られる。北限はアンカレッジ周辺、南限はタコマ周辺。それより南はセカンドグロス(二次成林)で目が粗い木に変わる。日本で製材原料として需要の多い原木はエバレット周辺のカナダ国境に近い地域から産出されるカスケード物とよばれる木材。カナダ以北は原木が輸出禁止?なので製材品やキャンツで出荷されている。バンクーバー島には良材がある。蓄積が多いのはワシントン州、オレゴン州。日本の都市部の(特に低価格の)住宅の柱に良く利用されている。価格が安い為、日本では杉と競合。日本に輸入する際、モミ類と一緒にHem-Fir(ヘム・ファー)と呼んで取り扱っている。薬剤注入が容易なため防腐土台としても使用。

  • 【その他色調等】:ベイマツより黄色味が強いのが特徴。木目は明瞭。光沢がある斑の模様は不鮮明。日本産のツガと比較すると、年輪幅の広いものが多い。
  • 【その他性質等】:乾燥すれば無味無臭。入皮のような欠点が多く見られる。水分があるところでは腐りやすい。割れやすい。性質は日本産のツガと似ていると言える。 

*1:ベイツガのなかでもカナダ(太平洋沿岸のBC州)産のものを特に「カナダツガ」と呼んでいるところもあります。詳しくはこのツガ属のベイツガ(学名:Tsuga heterophylla )とモミ属のアマビリスファー(学名:Abies amabilis )の両樹種を総称して、カナダツガと呼んでいるようです。管理や格付けが厳正にされていて、ブランドみたいな扱いになっています。

オウシュウアカマツ

Oushuakamatu_2 Oushuakamatu2

名称・・・欧州赤松(Sosna)

その他呼び名・・・レッドパイン、ヨーロピアンレッドウッド、ヨーロピアンレッドパイン、スコッチパイン、ノルウェーパイン、ソスナ(サスナ)、ロシア赤松、ソ連赤松、ヨーロッパ赤松、北洋赤松(ホクヨウアカマツ)、レッドウッド、赤松(アカマツ)(*1)

科目・・・マツ科マツ(Pinus)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Pinus sylvestris

産地・・・ヨーロッパ全域、中央アジア、シベリア

色調・・・心材は淡赤褐色ないし赤褐色。辺材は黄白色ないし淡赤色、淡黄白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:やや不明瞭~明瞭、肌目:(密)~粗まで幅あり、硬さ:中庸、腐食耐久性(耐朽性):弱~中、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:0.47~0.55
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.14
  • 平均収縮率%(板目方向):0.31
  • 曲げ強度MPa:64
  • 圧縮強度MPa:28
  • せん断強度MPa:8.3
  • 曲げヤング係数GPa:8.3

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易、釘打保持力:弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:中

用途・・・構造材、下地材、造作材、建具、家具
土木用材、梱包用材、パルプ用、坑木、電柱

価格・・・☆☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)60万/㎥?

メーカー・・・IGIRMA-TAIRIKU、ENISEY、TM BAIKAL

一般流通サイズ・・・タルキ:40x30x4000(KD一等B:\80,000/㎥)

  • タルキ:45x36x3000
  • タルキ:40x30x(3000、4000)
  • サンギ:48x24x4000
  • 加工胴縁:40x20x(3000、4000)

その他・・・日本へはスウェーデン、フィンランド、ポーランド、ロシアから大量に輸入されている。現地ではレッドウッドと呼ぶようだが、日本でいうレッドウッドは米国産の別種類(*2)。西アジア一帯では植林され広く栽培されている。

  • 【その他色調等】: 年輪ははっきりしている。日本のアカマツ以上に木目がはっきりしない為、装飾性は低くペンキ下地などに使われる。斑の模様不明瞭。加工の仕上りは良いほうではない。
  • 【その他性質等】: 腐蝕菌がつきやすい。防腐処理、早期乾燥必要。乾燥後の材の安定性は良い。脂条がかなり多い。軸方向細胞間道(樹脂道)あるため、ヤニがでてきやすい。材質は日本のアカマツに似ているが、少し柔らかい。
  • 【立木での性質等】:大径木が得られやすい。葉は双葉。

*:カビが出やすい感じですね。グリーン材のタルキ等は現地で防カビ処理してるみたいですが、最近環境の問題からか薬剤を弱くしたようで、カビが出た話を良く聞きます。KD材でも雨に濡らしたままにしたら当然カビが出てきます。ま、それは赤松だからってことではないですけど。
*:2009年1月からロシアから丸太の輸出の関税が80%に引き上げられることになっています。その為このオウシュウアカマツも価格が上昇しています。
*1:アカマツというと、日本産で同属の別種類を指す場合もあります。
*2:「レッドウッド」という呼び方について上では米国産の別種類と書きましたが、日本で良く流通しているレッドウッドと呼ばれているものは、このオウシュウアカマツだと思います。「レッドウッド集成材」とかです。ちなみに、欧州から輸入されるオウシュウアカマツを「レッドウッド」、ロシアからのものを「アカマツ」と呼んでいるようです。

ホワイトウッド

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名称・・・ホワイトウッド(White wood)(*1)

その他呼び名・・・欧州唐桧(オウシュウトウヒ)(ヨーロッパ唐桧(ヨーロッパトウヒ)、ヨーロッパスプルース、ヨーロピアンホワイトウッド、ノルウェースプルース、ドイツ唐桧(ドイツトウヒ)、ドイツ松(ドイツマツ)(*2))、北洋蝦夷松(ホクヨウエゾマツ)(ソ連蝦夷松(ソレンエゾマツ)、スプルース、エリアンスカヤ(現地ロシアでの呼び名))

科目・・・マツ科トウヒ(Picea)属・常緑針葉樹・裸子植物

学名・・・Picea abies (オウシュウトウヒ)、
Picea jezoensis (ホクヨウエゾマツ)(*3)

産地・・・欧州全域、ロシア連邦、シベリア大陸、中国北東部、黒竜江周辺、千島列島、樺太、北海道

色調・・・心材は淡い黄桃色、極淡黄白色。辺材は黄白色、極淡黄白色。

性質・・・木理:通直、辺心材の境目:不明瞭、肌目:やや緻密、硬さ:軟~中庸、腐食耐久性(耐朽性):弱、磨耗耐久性:弱

  • 気乾比重:0.47~0.6
  • 平均収縮率%(柾目方向):0.16~0.18
  • 平均収縮率%(板目方向):0.28~0.36
  • 曲げ強度MPa:68*
  • 圧縮強度MPa:30*
  • せん断強度MPa:7.8~8.8*
  • 曲げヤング係数GPa:9.3*

加工性・・・鋸挽(ノコビキ):容易、鉋掛(カンナガケ):容易~やや困難(樹脂による障害)、釘打保持力:やや弱、糊付接着性:良好、乾燥:容易、塗装性:注意

用途・・・構造材、下地材、建具
梱包用材、器具材、パルプ用、集成材、ヴァイオリンの表板、ピアノの響板

価格・・・☆

  • 無節材(2000x210x34㎜)--/㎥

メーカー・・・ストゥーラエンソティンバー(フィンランド)

一般流通サイズ・・・間柱:105x27x3000(KD#1\80,000/㎥)

  • 集成管柱:105x105x3000
  • カリスジ:105x27x4000
  • 間柱:105x27x3000
  • 72x33x(3000、4000)

その他・・・北米産のスプルース類の代替材として利用られていた。ヨーロッパではオウシュウアカマツと共に最も普通に見られる造林樹種の一つ。ヨーロッパではクリスマツツリーとしてもよく使われる。

  • 【その他色調等】:鉋(カンナ)の削り面には光沢が有り、仕上りは良好。斑の模様不鮮明。色が白く揃っていて、節は小さい。
  • 【その他性質等】:乾燥による収縮が比較的小さく、狂いが少ない。脂条が多く見られる。音響的性能が優れている為、楽器用材としても使われる。北海道産エゾマツより比重がやや重たい。比較的欠点が少なく、材質も均一で歩留まりの良い製材原料である。
  • 【立木での性質等】:大陸では樹高30~50m、直径0.6~1mに達するが、スカンジナビア半島のものはあまり大きなものはない。

*:オウシュウトウヒとホクヨウエゾマツを分けている場合も有ります。どちらもホワイトウッドと呼びますが、一般にホワイトウッドと言うと、オウシュウトウヒ(=ヨーロッパ産)の方を指す事が多いかもしれません。
*1:米国でホワイトウッドというとイエローポプラ(ユリノキ)を指す事があるようです。もちろん上でいってるホワイトウッドとは別物です。
*2:ドイツマツというと、ジャーマンスプルース(学名:Picea excelsa )を指す場合もあります。
*3:学名をPicea jezonensis とする資料もいくつかありましたが、たぶんPicea jezoensis で良いと思います。ちなみに北海道産のエゾマツも、いわゆるホクヨウエゾマツとは生育地や環境が違う為、性質は若干異なるようですが学名はPicea jezoensis で同じです。